2015年12月28日月曜日
好きなカレー、好きな人
平日だけれど、世の中仕事納めが済んだ人も多い賑やかな吉祥寺で、仲良しのきむと久しぶりにまめ蔵に行った。
ポーク+野菜+豆+タマゴのスペシャルカレー。まめ蔵のカレーはボリュームはしっかりあるのに食後感がすっきりしていて本当に美味しい。
「今年1番多くカレーを一緒に食べた人きむだよ。」と、ちっともありがたくないことを言ったら喜んでくれた。「ぶっちぎり単独で年間一緒にカレー最多賞」と調子にのって言う。たったの5回くらいなのだけども・・・。
そして「あの店行った日のあと、すごいケンカして」とかその何回を時系列に恋の話をプレイバックしたりと今日も楽しいカレーを囲む時間だった。
今年、一緒にカレーを食べた人はみんな大好きな人たち。そもそも嫌いな人とはご飯は食べたくない、食べられないけれど。
来る年も好きな人と美味しいカレーを食べよう。
(吉祥寺/まめ蔵)
2015年12月24日木曜日
あのオカチマチ
去年、友人が営むギャラリーでインド人アーティストの個展があった。
IT関係の仕事の夫の出張に合わせての来日とのことだった。
友人と私が麹町のインド料理屋へ行こうと話していたので、彼女も誘うと少し難しい顔をした。
ヴェジタリアンなので、知っている信頼している店にしか行かないらしい。そして御徒町にあるヴェジタリアンインド料理屋に行こうと言い出した。
「滞在している品川のレジデンスでチャイをごちそうするわ、それからそのお店に行きましょう」と。
山手線の図を思い浮かべると御徒町と品川は少し離れている気もしたが了承し彼女の夫と4人で食事をする約束をした。
しかし当日になって品川にも良い店があるから、と品川のインド料理屋に行った。
コウジマチ→オカチマチ→シナガワ・・・・。主張の強い外国人になすがままの日本人の図になったが、レジデンスで淹れてくれたチャイも連れて行ってくれたお店の料理もすごく美味しかった。
随分経ったが、近くに用があり気になっていた例の夫妻おすすめのお店、御徒町のヴェジハーブサーガに行ってみた。
オクラのピリ辛のカレーとカッテージチーズのカレーをナンで食べた。
肉も魚も卵も食べないけど、乳製品は大丈夫という夫妻たちと食べて以来カッテージチーズ(パニール)のカレーが大好きなのだ。すごく美味しかった。
ナンにスプーンでカレーをのっけながら、あの時ロティー(薄焼きパン)に同じようにしてカレーをのせて食べる私に「そんなピザみたいな食べ方じゃなくて、こうするのよ」と器用に手でくるんで食べてみせる彼女を思い出した。
別れ際「アイミスユー、サキ」と言って目を潤ませた彼女たちは、インドに遊びに来てとも言ってくれた。家が「ニア ザ タージマハル」と聞きびっくりしたのだけど!!
いつかまた一緒に食事ができたらいいなと思う。
御徒町にて品川の思い出とインドへの憧憬が交錯した。
(御徒町/ヴェジハーブサーガ)
2015年12月1日火曜日
ピカピカに師走
千駄ヶ谷の鳩の森神社のすぐ近くにあるハトノモリというお店でカレープレートを食べた。
日替わりで3種類ある中から選んだポークキーマカレーと、野菜カレー、アチャール、サブジ、パパド、バスティマライスがセットになっている。
パクチーと紫玉ねぎがたっぷり乗ったキーマカレーは見た目より脂気が少ないしホールスパイスがビシバシ入って美味しかった。
まだわりと新しいお店らしい。カウンター席の後ろにあるビールサーバーやずらっと並んだグラスはキラキラ、ピカピカに光っている。店員さんの白いシャツもやたら眩しいし、使ったフォークもスプーンもピカピカに光っていて気持ちがよかった。
師走の始まりなのに暖かく、明るい光の入る場所でこんなピカピカしたスプーンを使っていると、もう春が来たみたいな錯覚に陥りかける。
暖かくてもおろした新しい冬のコートを羽織って気持ちよく店を出た。
(千駄ヶ谷/cafe&barハトノモリ)
2015年11月11日水曜日
おばあちゃんと飴ちゃん
三軒茶屋在住のまるちゃんに、とんがらしというカレー屋に連れていってもらった。
カウンター席のみの小さな店を、おばあちゃん1人で切り盛りしていた。
ちょうど額の上あたりにブローチをとめた白黒の細いボーダーのターバン を巻き、ピンクのカットソーに青い大振りのビーズのネックレスをしたおばあちゃんは、まつげがクルンと上向きで可愛らしい。
入り口上部分には、オードリーヘプバーンのカードが3枚貼られ、その向かいにあたるカウンターをはさんだキッチン後ろの戸棚のガラス戸には、AKB48のメンバーの1人のブロマイドが3枚貼られていた。
おばあちゃんの守備範囲は広そうだ。
私は豚の軟骨カレーを、まるちゃんはキーマカレーを頼んだ。
動作がゆっくりのおばあちゃん、そーっとカウンター越しに出してくれた。
丁寧にアーモンド型に盛られたサフランライスの横には、レタス・白菜・大根の入ったシーザーサラダが添えられていた。
カレーは茶色の陶の耐熱容器に入っていた。
コクがあるのにしつこくなくトマトが利いていて物凄く美味しく2人でニヤニヤゆっくり食べた。
デザートに出たゼリーまで食べて大満足でお会計すると、おばあちゃんは蜂蜜味の飴を渡してくれ、2人でまたニヤニヤした。
(とんがらし/三軒茶屋)
2015年9月30日水曜日
指さし確認
三河島の方にある額屋に行ったついでに日暮里駅の反対口へ出て、薬膳カレーのお店、じねんじょへ入った。
谷中見物らしいお客さんと常連さんが入り交じっていた。
ご主人は軽やかな手つきとどちらかの足を後ろ重心の軸足にスススッと翻りながら動くので、板張りの床がステージのように見えてくる。
でも口調は、しなやかな車内アナウンスのようで、お客さんが帰るたびに「忘れ物よーし!」と声に出して指さし確認するのだ。
伝票を書く手が左なのを見て、左利きの自分は親近感を少し感じた。
日替野菜カレーに黒ゴマ+山芋トッピング(生姜+紅花とどちらかを選ぶ)を食べてホクホクに温まった身体で店を出る際、私の分も指さし確認を声を出してしてくれていた。
(日暮里/じねんじょ)
2015年9月3日木曜日
まぼろしのようでいて確か
ブラン亭を出たあとは、まぼろしの場所へ行ったようなほんわかした気持ちになる。
銀座と新橋の間の大通りの脇を入った建物の暗い階段を降りた地下にあるカウンター数席の小さなお店。
ガス台に近い方は暑くて、反対側はクーラーが真後ろで冷えるその温度や、相当に使いこまれた鍋やヤカンや、1人で切り盛りするマシンガントークの優しい女性店主との会話も確かにあったのに。
止まったままの年季の入った壁掛け時計や黒のダイヤル式電話や、真っ茶色くなった「昔懐かしい蜂印香竄葡萄酒 あります。」の貼り紙、飾ってある大きなラダックの写真‥などなどがそう思わせるのか。
木皿泉脚本のドラマにでてくる店に入り込んできたような感じだ。
5種類から1つか2つ選べるカレーは、特に日替わりの豆のカレー(今日はパンダ豆)がすごく美味しい。
スパイスを知っている人が作る旨さながら、じんわりと優しい味なのがまた「まぼろし感」をもたらすのかもしれない。
しかと、現実の世界を歩きながらまたすぐに食べたいなと思う。
(銀座/ブラン亭)
2015年8月17日月曜日
北海道と下北沢
スズナリで舞台を観に下北沢に行った。
その前に近くのポリピニカでスープカレーを食べた。
下北沢はカレー屋が多い中、スープカレー屋が多い。 スープカレーといえば北海道だけど、東京進出するに何で下北なのか。
実は札幌と下北沢あたりは、年間降雨量が一緒で、地形の高低差が似ておりスープカレー作りに適しているのだ・・
というのは夏バテのぼやけた頭で適当に考えたどうしようもない嘘で、実際理由はどうでもいい。
諸々北海道産のものを使ったメニューが並ぶ中、「皮がパリっとしたチキンのカレー」を選ぶ。揚げられた大きなチキンレッグは身がしまっていて見た目より脂っけがない。ゴロゴロした野菜も濃い出汁とスパイスの利いたスープカレーも夏バテの身に優しくて美味しかった。
(下北沢/ポリピニカ)
その前に近くのポリピニカでスープカレーを食べた。
下北沢はカレー屋が多い中、スープカレー屋が多い。 スープカレーといえば北海道だけど、東京進出するに何で下北なのか。
実は札幌と下北沢あたりは、年間降雨量が一緒で、地形の高低差が似ておりスープカレー作りに適しているのだ・・
というのは夏バテのぼやけた頭で適当に考えたどうしようもない嘘で、実際理由はどうでもいい。
諸々北海道産のものを使ったメニューが並ぶ中、「皮がパリっとしたチキンのカレー」を選ぶ。揚げられた大きなチキンレッグは身がしまっていて見た目より脂っけがない。ゴロゴロした野菜も濃い出汁とスパイスの利いたスープカレーも夏バテの身に優しくて美味しかった。
(下北沢/ポリピニカ)
2015年7月24日金曜日
3異3偉人
ヘンドリクスカリーバーの店内のBGMはジミーヘンドリクスでなくてサザンオールスターズがかかっていた。
野菜カレーを頼んだら、よくある素揚げしたのとかグリルしたのでなくて天ぷらになった色々な野菜がカレーの上に乗っていた。
大好きなエッセイ、池波正太郎著「男の作法」の中の「てんぷらは、親の敵にでも会ったように、揚げるそばからかぶりつく」という節を思い出しながら、スパイシーなカレーをつけた天ぷら野菜をガブッと頬張った。
池波正太郎とジミーヘンドリクスと桑田佳祐が代わる代わる頭に浮かぶ。
野菜カレーも少しもらった友人の頼んだキーママトンカレーもすごく美味しかった。
(千駄ヶ谷/ヘンドリクスカリーバー)
2015年7月16日木曜日
大きくて軽い
猛暑日続きで食欲もなくしていたところ、京橋のダバインディアで大好きなマサラドーサを食べた。
マサラドーサ(米と豆の粉のクレープの中にジャガイモの香味炒めが入ってる)とココナツチャツネと豆のカレーのセット。
くるっと筒状で50センチくらいある大きいドーサは見た目だけでテンションが上がる。
サクサクしてほんのり甘味があって、薄くて軽くてすいすい食べられる。
大きくて軽いものは楽しく、小さくて重いものはかっこよく感じて好きだ。
単にギャップの魅力というものなのかもしれないけれど、愛着を湧かすものがある。
大きなドーサより重量感のあるセットのカレーの入った銀色の小さな器も、また好きだ。
(京橋/ダバインディア)
2015年7月1日水曜日
スパイシーなアジト
青山の246communeの中にあるバラッツ!スパイスラボに行った。
小さい箱形の店は、「ラボ」というより「アジト」みたいだ。
頭上に整然とスパイス類が並んでいる。
子供の頃、近くの公園にある茂みの中の小さなスペースとか、あずまやとかを「家出するときはあそこで暮らそう」とか「アジトにしたい」とか思っていた。
今は、収納がいっぱいあって大きな机を置いて作業ができたり、ソファーにもたれて映画を観られるような広い部屋と大きくてかっこいいオーブンがついた台所が欲しいなと思う。
でも、骨付きの手羽元の上に散るパクチーの香りが鼻を抜けるカレーをレンズ豆のサブジやバスティマライスと混ぜて食べながら、このお店が自分のアジトだったらなとノスタルジックな希望がじわりと湧いた。
小さなカウンターに並んで何かの作戦会議をするのだ。
ほんとは議題なんてどうでもよくてただただこじんまりヒソヒソとアジトにいるのを楽しむだけ。スパイスの香りに包まれながら。
(表参道/バラッツ!スパイスラボ)
2015年6月18日木曜日
明朝体とマスター
細長い店内は、いつもお客さんが多い。今日入ったらちょうど1席だけ空いていた。
マトンとチキンのハーフ盛りのカレーを食べた。
肉がゴロゴロ入っているのにさらりとして重くないし、付け合わせのキャベツの和え物やテーブルに置かれたセルフサービスのアチャール(ピクルス)も美味しい。
肉がゴロゴロ入っているのにさらりとして重くないし、付け合わせのキャベツの和え物やテーブルに置かれたセルフサービスのアチャール(ピクルス)も美味しい。
1人で切り盛りしているヒョロッと首が長いお店の男性は、ずっと難しそうな顔をしている。
少しも口角を上げないけど、決して感じが悪いわけではない。
外の明朝体の看板の佇まいと重なる感じがする。
周りの飲食店は看板から「いらっしゃいませ」とか「どうぞどうぞ」とか賑やかで大きな声が聞こえてくる感じがするけど、ディランは看板から寡黙で実直な雰囲気なのだ。
もう何回か行って、1回くらいお店の人の口角がキュっと上がったり、目尻が下がったりするのが見られたらちょっと嬉しいかもと思う。
外の明朝体の看板の佇まいと重なる感じがする。
周りの飲食店は看板から「いらっしゃいませ」とか「どうぞどうぞ」とか賑やかで大きな声が聞こえてくる感じがするけど、ディランは看板から寡黙で実直な雰囲気なのだ。
(御茶ノ水/ディラン)
2015年6月1日月曜日
ナンの前屈
打ち合わせで出かけた自由が丘にて、遅めの時間でランチ難民になりかけたところで通りかかったお店に入った。その名もズバリ「自由が丘インディア」。
カレーより一足早くナンが運ばれてきた。 丸い皿から半分以上はみ出しているやたら大きいナンをテーブルに置かれるやいなや、なんとなくパタンと折り畳んだ。
前屈してるみたいだし、なんだかマヌケに見えておかしかった。
ダルカレー(豆カレー)は美味しく、前屈した大きいナンでお腹いっぱいになった。
(自由が丘/自由が丘インディア)
2015年5月26日火曜日
インド料理屋のフランスの硬水
西麻布の交差点からすぐの古いマンションの1、2階の飲食店が並ぶ中にあるインド料理屋、嶮暮帰(けんぼっけ)に入った。
5月なのに夏のような暑さで「冷やし中華始めました」の、のぼりが出る店も見かけるけれど、ここは入口脇に掛けられたランチメニューの書いたホワイトボードの上に「ナン始めました」と書いた別紙が貼ってある。(かなり時間が経っている感じ)
こじんまりした店内には、マリーローランサンの絵や大きい焼き物が飾ってあったり木彫りの鴨の置物があったり、めったに行かない遠い親戚の家とか友達の実家にきたような気分になった。
でもきちんと白いテーブルクロスが敷かれてちゃんとレストランぽい。
チキンカレーとまん丸のナンと一口サイズのタンドリーチキンがついたサラダのセットで700円とお手頃だった。 カレーが少なくてだいぶナンだけ余った。
各テーブルにお水を入れていくお店の人の手元を見ると、持っているのはピッチャーでなくて、コントレックスのペットボトルそのままだった。
だいぶ前に流行っていたフランスの硬水のコントレックス、一時期うちの母もドラッグストアで安売りしているとよく買っていた。当時テレビや雑誌によく出てた美容家の佐伯チズがお勧めしていたらしい。
店を出て、美白の美容家の顔を思い出しながら強い日射しを浴びてしばらく歩いていたら顔が真っ赤になっていた。
(六本木/嶮暮帰)
2015年5月17日日曜日
カレーと人相
自由が丘の駅からすぐ近くの静かな通りに見つけたジジセラーノというカレー屋で、焼きカレーを食べた。
素晴らしく感じの良いご婦人が「ドリアです」とオーダーを通した。
焼きカレーは要はカレードリアなのだけど、そりゃチーズかけてこんがり焼けば美味しいでしょ・・なんて単純なものではなかった。
丸い器に沿って焼き色のついた大きいカットの茄子、トマト、カボチャ、そしてバナナとパイナップルがのっている! 不思議とパイナップルもバナナもカレーと合う。
「酢豚のパイナップルありか問題」とは次元が違う感じだ。その下に半熟卵とチーズと挽き肉でボリュームたっぷり。決してキワモノではなくて、優しい丁寧なお店の方の感じの良さそのものの味だった。
自由が丘に行ったのは、友人で大好きな作家のゲンタくんの個展を観に行くためだった。
モジャモジャの長い髪を束ねていて、髭面にくしゃっとピースフルな笑顔のゲンタくんは、その風貌からエスニック系、タイカレーとか好きそうな印象を受ける。
でも、カレーは好きだけどパクチーが苦手でエスニックには明るいわけではないらしい。人相と好きなカレーは一致しない。
ちなみに酢豚の中のパイナップルも駄目らしい。
でも帰りにジジセラーノに行ったそうで「カレーにパイナップルはあり」とメールをくれた。
(自由が丘/ジジセラーノ)
2015年5月4日月曜日
キューバを想う、グリーンピースを考える
カメラマンの沼田さんがゴールデンウイークの2日間だけ個展をするということで渋谷に出かけた。会場のBar bossaで美味しいカレーのランチも食べられるらしくそれも楽しみに。
写真は沼田さんが、キューバを旅して撮ったもの。
最初のきっかけは 多分「ブエナビスタソシアルクラブ」だったか、昔からキューバはいつか行きたい私の憧れの国だ。
GW真っ只中の渋谷の雑踏から離れた静かな、外の強い日射しが気持ちよく入る店内で写真を観ながら脳内ショートトリップした。
カレーは3種類からキーマカレーを選んだ。トマトが効いていてグリーンピースがたっぷり入っていて美味しかった。
ちょうど前の晩に観た「ヨルタモリ」で、焼売とか炒飯に入っているグリーンピースがいらない・・とかグリーンピースバッシングトークをしていたのを思い出した。
私はそれらはどっちでもいいけど、キーマカレーに入ったグリーンピースは抜群に良いと思うな。
(渋谷/Bar bossa)
2015年5月3日日曜日
「スパイシーしようょ!」
家から近い所のお店ほど、意外と行ったことがなかったりする。
数少ない近所の友達のえみちゃんとカラッと気持ちのいいGWの夜に成増でごはんを食べた。
大通りをちょっと脇に入った古いビル。1階はスナック。
見上げた2階、レトロな味のある「エスニック スパイスガーデン インド料理」と書かれた看板。
階段がある入口の上にかわいいフォントと色で「スパイシーしようょ!」って書かれていた。お店の名前はサプナ。
使い込まれた回覧板のような青いファイルの中にメニュー表が。 謎の動物のイラストに
微妙な塗り絵がしてある。プリントされたものだけど、いっぱい余白に手書きのメニューも書かれている。日によってあるものらしい。
どれも美味しそうだけど、「じゃがいもとバナナのサラダ」なんて想像しにくいものもあったりして迷いながらめくっていくと、食べログの投稿写真をプリントしたものまでファイルに入っていた・・。最後の方のページには以前店内でやったライブの写真が。
メニューだけで一盛り上がりしつつ、パパドとチャパティー、タンドリーチキン、ほうれん草とじゃがいものカレー、にんにくと豆のカレーを食べてチャイでしめた。
やさしいけどブワっとあとからスパイスが利いて気持ちよくピリッとしたりして入口に書かれていた通り「スパイシーした!」
帰宅して忌野清志郎の命日でやっていたテレビを観ていてジーンとしつつ、ふと、なんとなくお店の入口の「スパイシーしようょ!」を清志郎の声でシャウトしてる所を想像した。
階段の通路の壁の色がピンク色だったからかな。
(成増/サプナ)
2015年4月20日月曜日
元祖つけ麺のお隣
日曜、友人と雑司が谷から東池袋の方へ歩き高架下のお店のエーラージに向かった。池袋で1番おすすめの南インド料理屋だ。
お店に近づいてきたら大行列が目に入り一瞬たじろいだけれど、お隣の店に並ぶ人達の列だった。先日、つけ麺の生みの親である創業者が亡くなってニュースに出ていた大勝軒の本店だ。
エーラージも混み合ってはいたけど、すぐ席につけた。でも、いそがしすぎたのかそれからだいぶ待つことに。
「来るときとなりで並んでた人達もう食べ終わってるかもね」と言ったり、友人の恋愛相談を聞きながら待つこと40分ほど・・。
お腹ペコペコで2人ともベジタリアンミールスを食べた。米とナッツのモチモチっとしたデザートが不思議で美味しかった。
お隣にいたつけ麺の生みの親はこのインド料理を食べたことはあったのかなと思う。
(東池袋/エーラージ)
2015年4月13日月曜日
タイカレーと女優
駒澤大学の駅からすぐのピキヌーで久しぶりにタイカレーを食べた。
辛さ度が一番低いグリーンカレーにしたけど、ピリッときて鼻を何度かかんだ。でも、すごく美味しかった。卓上のナンプラーをご飯に少しかけると絶妙で、具のシャキシャキした食感の残ったキャベツがいい感じ。
後に入ってきたお客さんをふと見ると、某人気女優だった。
私は昔から街中でプライベートの有名人に遭遇することが多い。目の前に止まったタクシーから降りてきたり、並んで待ってたトイレから出てきたり、レジの前に並んでたり、すれ違うこと多々・・。
カレーを食べたお店で遭遇したことも何度か。そのうち1度は顔はよく知っているのに名前が思い出せない俳優でモヤモヤと帰ってから調べたら、その人のウィキペディアに「3食カレーでもいいほどカレー好き」と書いてあった。ジャストミート!
人気のお店でこういう遭遇は珍しくないことなのだろうけど、やっぱりカレー好きは多いなぁ。
(駒沢大学/ピキヌー)
2015年3月24日火曜日
小梅添え
週末に友人と逗子まで行った帰り道、新逗子から京急に乗るも乗り継ぎを間違えて、危うく羽田空港まで行きかける。折り返して、やっと品川までたどり着く。
夜ごはんを食べようかとなり、改札内エキュートの「シターラダイナー」に入った。他所にも何店舗かあるインド料理店。
海外の空港のターミナルで「SUSHI」屋とかあると、妙な気分になるけど、日本に来たインド人も駅ナカでこういうお店に出くわしたら同じような気分なのかなと思う。
友人は私が勧めまくった、パラクパニールのセット(ほうれん草のペーストと豆腐みたいなチーズのカレー)、私は小梅入りサンバルカレーのセット(野菜の酸味のあるカレー)にした。
一緒に付いてた玉葱のスパイス揚げも美味しかった。インド版かき揚げという感じ。
サンバルカレーはさらっとしてゴロゴロ入った大根が食べがいがあってよかった。
メニューに「添えられた小梅が絶妙なアクセント」とあったけど、カリカリ梅みたいなのだったので、梅肉が絡むでもなく梅だけとって食べてしまい「絶妙」かはわからなかった。
多分梅干しだけ先に食べた私がいけないのよ。
(品川/シターラダイナー)
2015年3月20日金曜日
ブーム来るかな
西荻窪の高架下にある大岩食堂に行った。
鯖の塩焼き定食とかがありそうな名前だけど、カフェのような佇まいの南インド料理のお店だ。
パラパラのバスマティ米とパパド(豆粉の揚げ煎、大好き)豆のカレーと野菜のカレー2つ、サラダ、チャイのセット。キャベツとトマトのカレーが美味しかった。
カレー好きな人がだいたいハマる南インド料理、最近ジワジワ流行り出している気がする。
よく女性に受けるものは流行るというけど、南インドは菜食が多くてヘルシーだし、南インドミールス(南インドの定食みたいなの)は「ちょっとずつ色々なものが食べたいのー」という女性に多い(気がする)感覚に合ってる気がする。
でもパンケーキやポップコーンやチョコのお店に並ぶ乙女たちが、インド料理屋に並ぶところは想像できないなぁ。
(西荻窪/大岩食堂)
2015年3月7日土曜日
錬金術師の話
上下水道から机まで全て自ら作ったというお店、ボンナボンナを1人で切り盛りするご主人は、スパイスと漢方の錬金術師だ。
注文を受けてから、スリランカから取り寄せているホールのスパイスを季節ごとの関東の風土に合わせて空煎りしてミルでひく。
普通のカレーの作り方と違うから、カレーじゃなくて「スパイスごはん」と表記している。
チキントマトカレーにグリル野菜をトッピングしたのを食べた。彩りきれいで、スパイスが口の中でギュッギュッっとなる。
一 見物静かそうな佇まいのご主人は饒舌で、スパイス講座のごとく色んな話をしてくれた。(実際、教室もされているそう。)
同じスパイスでも産地に寄って全然風味が違うこと、いいものは飲食店 に卸されるより高級ブランドの香水用に買われるものが多いこと、柑橘や桃の香りのするシナモン、甘美なムスクの香りのナツメグを試しに嗅がせてくれた。(ナツメグはNut(豆)+Meg(ムスク)!)
掃除用のスプレーもスパイスから抽出されていて!床下にもミイラに詰めるような抗菌防虫効果のスパイスが敷き詰められているそう!!!
!がいっぱいのおもしろいお話はまだまだありそうだし、「試作です」と言っていた給湯器に貼ったメモの「カボチャのチャイ」が気になって仕方ないのでまた絶対行きたいな。
(世田谷代田/ボンナボンナ)
2015年2月26日木曜日
恵比寿のダルバート
恵比寿のソルティモードに行った。
キャップから長めの髪の毛がのぞくマスターは、ネパールの人だけどパッと見で彫りの深い顔立ちの日本人にも見える。フレンチのお店やレゲエバーで働いていたことがあるらしい。DJもやってるらしい。
トイレにネパールの写真や小物に混じってチェ ゲバラのステッカーが貼ってあった。
色々混じっているけど、料理はごく素朴なネパールの家庭料理らしい。ボリュームのあるダルバートが美味しくてすいすい食べた。
(恵比寿/ソルティモード)
2015年2月23日月曜日
かえるとカレーとシフォン
池袋と要町の間にあるカレー屋、かえる食堂に行った。
カウンター数席のこじんまりした可愛らしいお店。
手羽元と野菜のカレーを食べた。
小さい1切れのレモンが添えられていて「途中で絞ると味が変わります」と言われて出された。 確かに!
芋はホクホクッと蒸かしてあるし、蓮根はパリッとしてるし、大根は出汁で煮込まれたものだしご飯はチキンスープで炊かれたものだし・・とそれぞれ仕込みが違うらしい。
1人1箱ティッシュを置いてくれる。
何から何まで細やか。
それに対しておおらかなのが、メニュー表の裏に書いてあった「かえる食堂の名前の由来は店名を考えていた時にたまたま貰い物の木彫りの蛙の置物が目についたからで深い意味はない」との旨。
カレー以外にシフォンケーキもおいしそうだった。
関係ないけど、しっとりしてフワフワのシフォンケーキって顔を拭きたくなる。
今度行くときはシフォンケーキも頼んで、口に入れる前にそっと感触を楽しもう。
(池袋/かえる食堂)
2015年2月12日木曜日
インドのサウスポー
久しぶりにインド料理屋のカレーを食べた。外苑前の「ナタラジ」。
大好きなカボチャが皮ごと大きく切られたのがゴロゴロ入ったクリーミーな黄色いカレーが、これも好きな小松菜が練り込まれたきれいな薄緑のナンと色みも味も合うしおいしい。
隣の席にインド人(らしき)3人連れが座った。
1人は右手1つできれいにナンをちぎって食べ始め、他の2人は最初からスプーンを使いながら食べていた。
それを横目に、最近ふと今更気になっていたことを思い出した。
インドでは左手は不浄でトイレで使うもので食事は神聖な右手を使うというのはよく聞く。じゃあ、インドの左利きはどうしているんだろうという事。
インド人の8割が信仰するヒンドゥー教だけでなくて、イスラム教でも左手は不浄とされているらしい。ちなみにキリスト教でも「左手は悪魔が宿る」との言われがあるとか。
生まれながらの左利きの私としては気になる気になる。
左手ということでなく利き手じゃないほうを不浄と決めて使うという事がざっくり書いてあった本もあった。近代化してる所では曖昧な所もあるのかも。
でもすごく信心深い人だったらやっぱり嫌だったりするのかな。気になる。
小さい頃、母が私に何度右手にスプーンを持たせても投げてしまってどうしても左じゃないと持たなくてしょうがないからほっといたらしい。もしそういう信心深い家の子だったら不吉だったろうな。
左手がのびのび使えておいしいカレーも食べられる境遇に育ってよかった、よかった。
(外苑前/ナタラジ)
2015年2月7日土曜日
カフェカレーと、ものまねレジェンド
代官山のオクラのとなりあるカフェのボンベイバザーに入った。引き戸を開けると店のある地下からカレーの薫りがした。いい薫りに惹かれながら薄暗い階下に降りて行くシチュエーションて好きだなと思った。
トロっとした甘めのチキンカレーは、盛りが良いけどペロっとたいらげられる。
ここ、コロッケ(ものまねでおなじみの方)も御贔屓のお店らしい。
このおしゃれカフェでコロッケがリサイタルしてくたら楽しそうだな、、などとまたくだらない事を考えた。
(代官山/ボンベイバザー)
2015年1月20日火曜日
バーに行くなら昼なのだ
子供の頃、大人になったら行きつけのバーのカウンターに座って待ち合わせしたり、マスターと話したりするんだろうなと、ドラマを観たりして思っていたのに下戸なので夜のバーには縁がない。
代々木の閑静な場所にあるムーンボウというお店に行った。
夜はバーだけど、昼は日替わりで1種類のみカレーとチャイのランチセットを出している。
壁中にミュージシャンのポートレートや映画のポスターが貼られていて、お酒の並んだ棚の下にはCDとDVDがぎっしり積まれていた。
頭と首にタオルを巻いて黒いTシャツとリーバイスの上に黒い前掛けをしたマスターは、物腰柔らかですごく丁寧な接客をしてくれた。
カウンターごしに仕事ぶりを観察していると全ての所作が丁寧で、優しい気持ちになった。ゴロンとしたチキンのサラっとしたカレーがおいしかった。
そして食後のチャイのエアサーブぶりにびっくり。高さ!
きっと夜も素敵なのだろうけど、またおいしいカレーを食べに昼のバーに来ようと思った。
バーと言えば「あちらのお客様からです」のイメージ。
(南新宿/ムーンボウ)
代々木の閑静な場所にあるムーンボウというお店に行った。
夜はバーだけど、昼は日替わりで1種類のみカレーとチャイのランチセットを出している。
壁中にミュージシャンのポートレートや映画のポスターが貼られていて、お酒の並んだ棚の下にはCDとDVDがぎっしり積まれていた。
頭と首にタオルを巻いて黒いTシャツとリーバイスの上に黒い前掛けをしたマスターは、物腰柔らかですごく丁寧な接客をしてくれた。
カウンターごしに仕事ぶりを観察していると全ての所作が丁寧で、優しい気持ちになった。ゴロンとしたチキンのサラっとしたカレーがおいしかった。
そして食後のチャイのエアサーブぶりにびっくり。高さ!
きっと夜も素敵なのだろうけど、またおいしいカレーを食べに昼のバーに来ようと思った。
バーと言えば「あちらのお客様からです」のイメージ。
(南新宿/ムーンボウ)
2015年1月15日木曜日
△折りたたみ食べ
実際ごはんの食べ方は偏っていて、海苔弁の海苔だけを最初にはがして食べたり、米とおかずをバラバラに食べたりして友達に指摘されたりしていた。
今では、定食はバランスよく箸を運ぶし色々なものを一緒に食べるのが好きだ。
昨日は、久しぶりに行った渋谷にあるネパリコでダルバートを食べた。「ダルバート」って魔術師の名前みたいだけど、ダル(豆のスープ)とお米(バート)にカレーとか野菜のターメリック炒めとか漬け物とかペーストとかが付いた定食のことです。
ダルバートはそれぞれも美味しいけど、全部をご飯にのせて混ぜ合せながら食べるので、「三角食べ」というより三角の角を折り畳んでいくように食べるイメージだ。
どんどん畳んで畳んで混ざっていくのを食べるのが楽しいし美味しい。
ネパリコはダルバートの前に出てくるサラダのドレッシングもやたら美味しい。あと、店員さんがすごくテキパキしていて清々しいなと思う。
「ダルバート!」って意味なく言いたくなるな。
(渋谷/ネパリコ)
2015年1月3日土曜日
カレーうどんとアンパン、そして赤パンツ
大晦日に煮物やら黒豆やら作りながら色々つまんでいたら、新年早々には「正月料理よりカレーが食べたいな」という気分になっていた。
まもなく 還暦を迎える父親に赤い下着を買おうと、友達とお参りがてら巣鴨のとげ抜き地蔵商店街に行った。
そこでカレーうどんで有名な古奈屋で2015年 初カレーを。
九条葱と油揚げが細かく刻まれたものがたっぷり入ったカレーうどん。カレーうどんて今まですすんで食べた事がなかったけど、すごくおいしかった。
そのあと、お茶したタカセに並ぶ艶々のアンパンを横目に「カレーうどんてアンパンと似たとこあるよね」と ぼんやりした事を話す。日本にあったものと舶来ものの組み合わせ的なということで・・。
アンパンが好きな私はおととしくらいから「パンケーキとか流行っているけど、次にくるのはアンパンだね、アンパンのムック本とか出るね」などと言っていたけど、その気配は
ない。 友達も「大ブームになるものじゃないんじゃない?」と言う。
2015年はどうかな。やっぱり流行にはならないかな、ならなくていいものかもなと思う。
大流行しなくてもずっと変わらずおいしくいてくれればいいものなのだ。
きっと、カレーうどんも そういうものなのだろうな。
でも古奈屋は大繁盛していた。
(巣鴨/古奈屋)
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