三河島の方にある額屋に行ったついでに日暮里駅の反対口へ出て、薬膳カレーのお店、じねんじょへ入った。
谷中見物らしいお客さんと常連さんが入り交じっていた。
ご主人は軽やかな手つきとどちらかの足を後ろ重心の軸足にスススッと翻りながら動くので、板張りの床がステージのように見えてくる。
でも口調は、しなやかな車内アナウンスのようで、お客さんが帰るたびに「忘れ物よーし!」と声に出して指さし確認するのだ。
伝票を書く手が左なのを見て、左利きの自分は親近感を少し感じた。
日替野菜カレーに黒ゴマ+山芋トッピング(生姜+紅花とどちらかを選ぶ)を食べてホクホクに温まった身体で店を出る際、私の分も指さし確認を声を出してしてくれていた。
(日暮里/じねんじょ)