青山の246communeの中にあるバラッツ!スパイスラボに行った。
小さい箱形の店は、「ラボ」というより「アジト」みたいだ。
頭上に整然とスパイス類が並んでいる。
子供の頃、近くの公園にある茂みの中の小さなスペースとか、あずまやとかを「家出するときはあそこで暮らそう」とか「アジトにしたい」とか思っていた。
今は、収納がいっぱいあって大きな机を置いて作業ができたり、ソファーにもたれて映画を観られるような広い部屋と大きくてかっこいいオーブンがついた台所が欲しいなと思う。
でも、骨付きの手羽元の上に散るパクチーの香りが鼻を抜けるカレーをレンズ豆のサブジやバスティマライスと混ぜて食べながら、このお店が自分のアジトだったらなとノスタルジックな希望がじわりと湧いた。
小さなカウンターに並んで何かの作戦会議をするのだ。
ほんとは議題なんてどうでもよくてただただこじんまりヒソヒソとアジトにいるのを楽しむだけ。スパイスの香りに包まれながら。
(表参道/バラッツ!スパイスラボ)