2017年9月15日金曜日
味あちこち
虎子食堂の昼のカレープレートは、トマトの酸味の効いたポークカレーもマイルドな あさりとココナッツのカレーもすごく美味しいけれど、10種類ほど添えられた副菜がまたすごい。
卵のピクルスやチキンピクルスを始め、生姜とシナモン、コリアンダーの香りのかぼちゃのココナッツ煮、クミンの効いたニンジンのラペ、ウコンとメティの香りのゴーヤの豆粉のフリット、茄子の花山椒ソース和え、バジルの香りの紫キャベツの酢漬け、レモンとスパイスの生野菜サラダ、オクラのトマトチャツネ和え、などにスプーンの先は細かく弧を描き、味覚の舵をあっちへこっちへきる。「味」ってこんな色々あるのだよな。出せるのだな。
フルーティーな風味のする食後のチャイの甘さも堪らない。
料理は科学的な要素も多いものだけど、やっぱりセンスなのだなと思う。
自分の好みの風味など分かっているつもりで、何かと真新しさを食べ物に求めているわけではない…と思ったりもするけれど、それは手が出せない物も多い含羞もあるかもしれない。
豊かなセンスの料理人に、こうやって楽しまされるということは、やはり求め続けていくのだと思う。
(虎子食堂/渋谷)
2017年9月12日火曜日
身体と夕空
仕事の納品のため久しぶりに雨降りの街へ出た。しばらく簡単に作った物を簡単に軽く食べるという食生活だったので、手の込んだものを欲した。
咖里人(カリービト)のこの日のランチは、2周年記念のスペシャルプレート1択だった。
なすと挽き肉のカリー、ジャガイモとほうれん草のドライカリー、マメカリー、紫キャベツのピクルス、キャベツのココナッツ炒め、ニンジンサラダ、レタス、パクチー・・と確かに手の込んだ色鮮やかで豪華に盛られたそれらは、触感に富み、ほんのり利いてくる刺激を従えつつ優しい味わいで、吸い込むようにたいらげた。
鮮やかな色どりのものを身体に取り込むと細胞が満たされるような気がする。
緩急つけて続いていた雨は夕方には止んだ。 蒸せた夕空は、オレンジとピンクと紫 とが絶妙に入り交じっていた。 自分の身体の中もこんな色味になっているような気がした。
(咖里人(カリービト)/飯田橋)
咖里人(カリービト)のこの日のランチは、2周年記念のスペシャルプレート1択だった。
なすと挽き肉のカリー、ジャガイモとほうれん草のドライカリー、マメカリー、紫キャベツのピクルス、キャベツのココナッツ炒め、ニンジンサラダ、レタス、パクチー・・と確かに手の込んだ色鮮やかで豪華に盛られたそれらは、触感に富み、ほんのり利いてくる刺激を従えつつ優しい味わいで、吸い込むようにたいらげた。
鮮やかな色どりのものを身体に取り込むと細胞が満たされるような気がする。
緩急つけて続いていた雨は夕方には止んだ。 蒸せた夕空は、オレンジとピンクと紫 とが絶妙に入り交じっていた。 自分の身体の中もこんな色味になっているような気がした。
(咖里人(カリービト)/飯田橋)
2017年8月11日金曜日
最高フェアよ
ロイヤルホストのメニューはサラダのページだけで、30分くらい眺めていられる。
チェーンレストランなのに、という前提あってか、見れば見るほど、「え!こんなのも」「え!こんなにも」と食べる楽しみを狂気的に引き出し、「レストランでお食事だーい」と子供みたいにバカっぽく両手をあげてはしゃぎたくなる。
「35年目のカレーフェア」は、またすごくて本気でカレーが好きで研究して出しているのだなと思うし、本気で美味しいカレー食べる気で来る人へのラインナップだ。だいたい35年目って!
選んだマハラジャチキンカレーは、ライスに乗ったフライドオニオンから添えられたチャツネまで抜かりなく、美味しかった。
あぁ、学生の頃、バイトしたかったな。でもあの昔っぽい大きいリボンつきのネットにおだんごヘアを納めるのは、私は守れずふてくされたかもな。タイトなスカートでテキパキ動くのも苦手だったろうな。
そんな若気の至りの思い出を作ることなく、ただただいつでも楽しくお食事できるレストランであってよかったのだろう。
36年目のカレーフェアも楽しみにしたい。
(ロイヤルホスト)
2017年7月21日金曜日
夏のなぐさめ
まるちゃんとヴェヌスでノンヴェジターリーを食べた。
ボケっとしていた内臓が、スパイスのスパーリングを受けて気合いが入ったような気がした。
最近、暑さですっかり食欲をなくしていたのだ。
野菜のカレー、マトンカレー、キーマカレー、ラッサム、ワダ(豆粉の甘くないドーナツ)、チキンティッカ、シルバーのプレート上のタレントたちに気持ち良く打たれたり、ラッシーで舌先を甘やかしたりを繰り返す。
フィッシュカレーの思わぬ辛さには、辛いもの好きのまるちゃんもうつむいて赤くなりながら笑っていた。
日差しは肌に痛く、湿気はダルく、毛穴は開きっぱなし、さりとて冷房が強い場所には震え、氷の入った冷たい飲み物もお腹にひびくし、食べ物は傷みやすく虫も多い、夏が苦手だ。
対して、まるちゃんは夏女だ。この日の出で立ちは厚底サンダルにノースリーブのワンピースに高めに髪をおだんごにして、夏を楽しむ準備に満ち満ちていた。
夏が苦手な者を慰めつつ、得意な者に更に高揚を与えつつ、南インド料理は、気持ちよく満たしてくれた。
(ヴェヌス サウス インディアンダイニング/御徒町)
2017年6月17日土曜日
妄想の愛
高円寺に用事ができて、やった!となったのは、前から知り合いに勧められていた高円寺のネグラのカレーを食べようと思ったからだ。
店頭に「妄想インドカレー」の旗を見つけ、ドアを開けると、入り口すぐの壁沿いに「妄」「想」
「魅」「味」の4文字が張られていた。すてきな造語、四字熟語。
インドに行った事はないけれど、本場であまり使わない食材、スパイスを使って妄想で料理しているらしい。
シラスと香酢のビンダルとター菜のサグの2種カレーの盛り合わせ、付け合わせのニンジンのラペや大根のアチャール。追加したタンドリーチキンは、よくあるカラッとしたものでなく、しっとり煮込んだようなものだった。
どれもすごく美味しい。混ぜながら食べた。
「シラスのカレーって珍しいから定番にしたくて」と説明してくれた店主の言葉からカレー愛がダダ漏れしていた。
私もインドへ行ったことはないけど、仕事やプライベートで行っている友人が何人かいたり、本を呼んだり、妄想というより知ったかのインドが頭の中で広がっている。
妄想は、対象への想像力で幸せになっている感じが、「知ったか」より豊かで愛があるなと思う。
(妄想インドカレーネグラ/高円寺)
2017年5月24日水曜日
フレンチの様相で
店名の入ったトリコロール基調の庇、大ぶりの赤いギンガムチェックのクロスのテーブル(赤いギンガムチェックのクロスのレストランは意気が揚がる)、ワインセラーもあるし、いかにも良きフレンチビストロの出で立ちのMONTENVERS(モンタンヴェール)。
ここのランチタイムでは、マッシュポテトがたっぷり添えられた肉のソテーとか、ムニエルとかほうれん草のキッシュとサラダのプレートとかではなくて、豊富なカレーのメニューが並ぶ。
私が頼んだチキンカレーも、白い陶器のカレーポットと、同じく白いお皿には平たく盛られた玄米の混ざったお米とコールスローが添えられて運ばれてきた。
プチプチとホールのクミンとふっくらとしたチキンがたっぷり入り、トロリとしていてコクがあるのに後味軽い。品快く添えられたコールスローだってバケツいっぱい欲しいくらい爽やかだし。
誠を尽くされた美味しさなのだ。
テーブル隣、右見ても左見ても、カレーを食べるお客さんの頬は緩み、口角が上がっていた。
トレビアーン。
(MONTENVERS/恵比寿)
2017年5月4日木曜日
ネパールと長野
窓からは通りの派手な韓国系のお店の看板たちは目に入らず、店内はゆったり落ち着いている。 そして、私とレイちゃん以外は、ネパール人ばかり。
部活帰りかい?っていうジャージの男子たちとか、後からもどんどんネパール人客が。
新大久保の駅近くネパール料理屋のアーガンにて。ゴールデンウイークの真ん中にショートトリップの感。高い山の上ではなくビルの4階だけれど。
頼んだセットはネパールの山地民族のタカリ族のごはんで、盛りだくさんだった。
チキンカレー、マトンカレー、ダルスープ、ヨーグルト、ギー(バターを純化したもの)パパド、生野菜、野菜のスパイス和え、漬け物、それにディードという蕎麦粉を練ったものがこんもりと。
初めて食べたディードの滋味深い美味しさに2人ともはまった。カレーにも漬け物にも合う。
乳酸発酵の漬け物があるのは世界で中国と日本とネパールくらいと聞いたことがある。 長野のすんき漬けなんかのことだろうか。蕎麦といい、食文化に重なる所があるのかもしれない。
ディードは、なかなかの粘り気と重量感だった。乾麺の蕎麦にしたらどれくらいなのだろう。食べきれなかったのを、2人して悔やむ。
ネパールの人はこのくらい平らげるのだろうか?もり蕎麦なら何枚くらいいけるのだろう?
ネパール人の皆さん、新大久保で故郷の味もいいけど是非、長野で漬け物と信州そばを味わってみてください。特に長野に関係ない無責任広報より。
(アーガン/新大久保)
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