2015年7月24日金曜日

3異3偉人



ヘンドリクスカリーバーの店内のBGMはジミーヘンドリクスでなくてサザンオールスターズがかかっていた。

野菜カレーを頼んだら、よくある素揚げしたのとかグリルしたのでなくて天ぷらになった色々な野菜がカレーの上に乗っていた。
大好きなエッセイ、池波正太郎著「男の作法」の中の「てんぷらは、親の敵にでも会ったように、揚げるそばからかぶりつく」という節を思い出しながら、スパイシーなカレーをつけた天ぷら野菜をガブッと頬張った。 

池波正太郎とジミーヘンドリクスと桑田佳祐が代わる代わる頭に浮かぶ。

野菜カレーも少しもらった友人の頼んだキーママトンカレーもすごく美味しかった。



                     (千駄ヶ谷/ヘンドリクスカリーバー)





2015年7月16日木曜日

大きくて軽い




猛暑日続きで食欲もなくしていたところ、京橋のダバインディアで大好きなマサラドーサを食べた。

マサラドーサ(米と豆の粉のクレープの中にジャガイモの香味炒めが入ってる)とココナツチャツネと豆のカレーのセット。


くるっと筒状で50センチくらいある大きいドーサは見た目だけでテンションが上がる。
サクサクしてほんのり甘味があって、薄くて軽くてすいすい食べられる。 


大きくて軽いものは楽しく、小さくて重いものはかっこよく感じて好きだ。
単にギャップの魅力というものなのかもしれないけれど、愛着を湧かすものがある。
大きなドーサより重量感のあるセットのカレーの入った銀色の小さな器も、また好きだ。


                          (京橋/ダバインディア)








2015年7月1日水曜日

スパイシーなアジト



青山の246communeの中にあるバラッツ!スパイスラボに行った。

小さい箱形の店は、「ラボ」というより「アジト」みたいだ。
頭上に整然とスパイス類が並んでいる。


子供の頃、近くの公園にある茂みの中の小さなスペースとか、あずまやとかを「家出するときはあそこで暮らそう」とか「アジトにしたい」とか思っていた。
今は、収納がいっぱいあって大きな机を置いて作業ができたり、ソファーにもたれて映画を観られるような広い部屋と大きくてかっこいいオーブンがついた台所が欲しいなと思う。

でも、骨付きの手羽元の上に散るパクチーの香りが鼻を抜けるカレーをレンズ豆のサブジやバスティマライスと混ぜて食べながら、このお店が自分のアジトだったらなとノスタルジックな希望がじわりと湧いた。

小さなカウンターに並んで何かの作戦会議をするのだ。
ほんとは議題なんてどうでもよくてただただこじんまりヒソヒソとアジトにいるのを楽しむだけ。スパイスの香りに包まれながら。


                       (表参道/バラッツ!スパイスラボ)

2015年6月18日木曜日

明朝体とマスター



白地に黒の明朝体で、余白多めの縦書きの「カレーライス ディラン」の看板は、御茶ノ水でにぎやかにひしめく看板の中で目を惹く。

細長い店内は、いつもお客さんが多い。今日入ったらちょうど1席だけ空いていた。
マトンとチキンのハーフ盛りのカレーを食べた。
肉がゴロゴロ入っているのにさらりとして重くないし、付け合わせのキャベツの和え物やテーブルに置かれたセルフサービスのアチャール(ピクルス)も美味しい。

1人で切り盛りしているヒョロッと首が長いお店の男性は、ずっと難しそうな顔をしている。
少しも口角を上げないけど、決して感じが悪いわけではない。
外の明朝体の看板の佇まいと重なる感じがする。

周りの飲食店は看板から「いらっしゃいませ」とか「どうぞどうぞ」とか賑やかで大きな声が聞こえてくる感じがするけど、ディランは看板から寡黙で実直な雰囲気なのだ。


もう何回か行って、1回くらいお店の人の口角がキュっと上がったり、目尻が下がったりするのが見られたらちょっと嬉しいかもと思う。

                        (御茶ノ水/ディラン)
                                                    







2015年6月1日月曜日

ナンの前屈


打ち合わせで出かけた自由が丘にて、遅めの時間でランチ難民になりかけたところで通りかかったお店に入った。その名もズバリ「自由が丘インディア」。

カレーより一足早くナンが運ばれてきた。 丸い皿から半分以上はみ出しているやたら大きいナンをテーブルに置かれるやいなや、なんとなくパタンと折り畳んだ。
前屈してるみたいだし、なんだかマヌケに見えておかしかった。
ダルカレー(豆カレー)は美味しく、前屈した大きいナンでお腹いっぱいになった。

                    (自由が丘/自由が丘インディア)


2015年5月26日火曜日

インド料理屋のフランスの硬水



西麻布の交差点からすぐの古いマンションの1、2階の飲食店が並ぶ中にあるインド料理屋、嶮暮帰(けんぼっけ)に入った。
5月なのに夏のような暑さで「冷やし中華始めました」の、のぼりが出る店も見かけるけれど、ここは入口脇に掛けられたランチメニューの書いたホワイトボードの上に「ナン始めました」と書いた別紙が貼ってある。(かなり時間が経っている感じ)
こじんまりした店内には、マリーローランサンの絵や大きい焼き物が飾ってあったり木彫りの鴨の置物があったり、めったに行かない遠い親戚の家とか友達の実家にきたような気分になった。
でもきちんと白いテーブルクロスが敷かれてちゃんとレストランぽい。
チキンカレーとまん丸のナンと一口サイズのタンドリーチキンがついたサラダのセットで700円とお手頃だった。 カレーが少なくてだいぶナンだけ余った。


各テーブルにお水を入れていくお店の人の手元を見ると、持っているのはピッチャーでなくて、コントレックスのペットボトルそのままだった。

だいぶ前に流行っていたフランスの硬水のコントレックス、一時期うちの母もドラッグストアで安売りしているとよく買っていた。当時テレビや雑誌によく出てた美容家の佐伯チズがお勧めしていたらしい。
店を出て、美白の美容家の顔を思い出しながら強い日射しを浴びてしばらく歩いていたら顔が真っ赤になっていた。

                             (六本木/嶮暮帰)








2015年5月17日日曜日

カレーと人相



自由が丘の駅からすぐ近くの静かな通りに見つけたジジセラーノというカレー屋で、焼きカレーを食べた。

素晴らしく感じの良いご婦人が「ドリアです」とオーダーを通した。
焼きカレーは要はカレードリアなのだけど、そりゃチーズかけてこんがり焼けば美味しいでしょ・・なんて単純なものではなかった。

丸い器に沿って焼き色のついた大きいカットの茄子、トマト、カボチャ、そしてバナナとパイナップルがのっている! 不思議とパイナップルもバナナもカレーと合う。 
「酢豚のパイナップルありか問題」とは次元が違う感じだ。その下に半熟卵とチーズと挽き肉でボリュームたっぷり。決してキワモノではなくて、優しい丁寧なお店の方の感じの良さそのものの味だった。


自由が丘に行ったのは、友人で大好きな作家のゲンタくんの個展を観に行くためだった。
モジャモジャの長い髪を束ねていて、髭面にくしゃっとピースフルな笑顔のゲンタくんは、その風貌からエスニック系、タイカレーとか好きそうな印象を受ける。

でも、カレーは好きだけどパクチーが苦手でエスニックには明るいわけではないらしい。人相と好きなカレーは一致しない。
ちなみに酢豚の中のパイナップルも駄目らしい。
でも帰りにジジセラーノに行ったそうで「カレーにパイナップルはあり」とメールをくれた。

     
                       (自由が丘/ジジセラーノ)