2016年5月20日金曜日

マンゴーと遊園



記憶にないけれど、ほんの小さい頃、祖父母の家から近い荒川遊園によく連れて行ってもらったらしい。
今は全く土地勘のないその近くに住む友人のわたべちゃんに会いに行った。

都電の線路沿いはカラフルなバラが茂っていた。荒川車庫前で降りて待ち合わせた。通り沿いで一際目立つ派手な看板の南インド料理屋、なんどりに入った。

ミールスにはパプリカのカレーとコショウのカレー、そしてマンゴーのカレーが付いていた。
「マンゴーのカレーは今週だけだよ。季節ものだから」と店主。
ンゴーの果肉とヨーグルトとココナッツミルクが入っている。決してデザートっぽい味ではないし、米とも合うのが不思議だった。

初めての味の余韻を口の中に残しながら、30年近くぶりであろう荒川遊園へ行った。
微塵も絶叫度のない芋虫型コースターも小さなコーヒーカップも観覧車も、ふれあい広場で、至近距離で見た見事な孔雀も羊の毛の感触も、ノスタルジアをおぼえるよりは新鮮な感動でいっぱいだった。

                         
                             
                           (なんどり/荒川車庫前)