2016年2月22日月曜日

米の「ヒマラヤ」




まるちゃんと渋谷のムルギーに行った。
私は玉子入りムルギーを、まるちゃんは同じのの辛口を頼んだ。

キッチンのある方に目をやると、カウンターに白くて尖った山が見える。
名物の山の形に盛られたご飯で、薄めだが高さがあってエッジが立っている。  
ご飯の山の頂きにスプーンを入れようとしたら
「え!いきなり崩すの?」と言われ、やっぱり山の麓の方から手を入れることにした。 

今まで何度か来ていて、何年か前に来た時は甘口(チャツネが増量されてたんだと思う)にしてもらっても、水をいっぱい飲みながら食べていたけど、今回はふつうの辛さでも全然平気になっていた。
少し辛さに強くなったのかもしれない。きれいに山を崩しながら、美味しく食べた。

私もまるちゃんも池波正太郎の本が好きである。
ムルギーは彼の贔屓のお店の1つで、このご飯の山を「ヒマラヤ」と呼んだらしい。彼はこの「ヒマラヤ」の、山頂と麓のどっちからスプーンを入れたんだろうか。

                           (渋谷/ムルギー)








2016年2月18日木曜日

トップオブザワールド


表参道に友人、タグの事務所を訪ねがてら一緒にお昼ごはんを食べた。

表参道を六本木方向に抜けたひっそりした場所にあるタヒチというお店に入った。
カオマンガイに惹かれつつ、カボチャと豚挽き肉のイエローカレーと鶏ココナッツグリーンカレーの合いがけを食べた。

「好きな食べ物は?」と聞かれたら真っ先に「カボチャ」と答える。
そういえばそういう時「カレー」のことは抜けているかもしれない。
「あとは、豆と卵と鶏と…」と素材で答えがちだ。

カボチャはどんな状態でも大好きで、世界一好きな食材なのだ。味だけでなくフォルムや存在そのものが好きだ。
カボチャと書かれていれば、カオマンガイと迷っている場合ではないではないか。

予想を裏切らず、マイルドでカボチャの甘味が皿を舐めたくなるよな美味しさ。合いがけのピリッとしたグリーンカレーも美味しかったし、食後に出たオクラの花を使ったという真っ赤なゼリーは目にも楽しかった。
カボチャの入ったカレーは、男性受けはしなそうな味だと思ったけど、タグも美味しそうに食べていた。
カボチャよ、今日もありがとう。

                              (表参道/タヒチ)






2016年2月1日月曜日

米ススム




大好きな名画座、早稲田松竹のサタジット・レイ特集で「チャルラータ」を観た。
サタジット・レイの大ファンのウェス・アンダーソンは特にこの作品が好きで「ダージリン急行」を撮るきっかけになっているらしい。 

レイ監督は、主人公夫妻が住む大邸宅の見取り図の イメージスケッチをかなり細かく描き、部屋の壁紙のデザインまでしたらしい。小物まで隅々まで魅力的で、瑞々しい白黒の映像美にうっとりした。主人公がつけているクリスタルの指輪がいいなぁと思って観つつ、彼女の夫の従弟が口の中でハフハフさせる熱々のサモサに食欲が沸いた。
やはり花よりナントカである。


終わってからすぐ近くの「日乃屋カレー」に入った。サモサがあるようなお店でなく、ザ・日本のカレースタンドだ。
チキンカレーの食券を買って、おじさんたちに並んでカウンターに座った。
とろみの強いカレーはお米が進み、7分盛りの食券にしたのを悔いた。
次々と男性客が入ってくるのも納得だ。
サモサはなくとも日本のカレーもやっぱり美味しい。


                           (高田馬場/日乃屋カレー)